かくしつつ 世をや尽くさん 高砂の 尾上に立てる  松ならなくに大口の 真神の原に 降る雪は いたくな降りそ 家もあらなくに

2020年01月21日

このごろは 花も紅葉も 枝になし しばしな消えそ 松の白雪

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 このごろは 花も紅葉も 枝になし しばしな消えそ
松の白雪
                 後鳥羽院
               
(このごろは はなももみじも えだになし しばし
 なきえそ まつのしらゆき)

意味・・このごろは花も紅葉も枝にない。だからしばら
    く消えてくれるな。松に積もった白雪よ。

 注・・な消えそ=「な・・そ」は禁止の意味を表す。
     消えないでくれ。

作者・・後鳥羽院=ごとばいん。1239年没、60歳。新
    古今和歌集の撰集を命じる。鎌倉幕府の打倒を
    企て、隠岐に流された。

出典・・ 新古今和歌集・683。



sakuramitih31 at 08:00│Comments(2)和歌・短歌・俳句 

この記事へのコメント

1. Posted by 夢子   2020年01月21日 16:41
5 後鳥羽院は 素晴らしい歌人だったんですね
多くの歌を残していますね 
2. Posted by 名歌鑑賞   2020年01月22日 03:04
こんばんは。
後鳥羽院は新古今和歌集を命じて作らせていますね。そして自らも詠み撰んでいます。大きな功績だと思います。
冬のど真ん中なのに、冬としては暖かいこの頃ですね。

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