あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや  あかあかや月めづらしや つきに月こそ やどりけれ 雲いの雲よ たちなかくしそ

2021年09月23日

入れ物がない両手で受ける

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入れ物がない両手で受ける
                    尾崎放哉

(いれものがない りょうてでうける)

意味・・私は食うのに困るその日暮しをしているので、
    住人は見かねて、飯や銭を恵んでくれる。元々
    私は、人々の恵によって生きようとは思わない
    ので、恵み物を入れる器を持っていない。人々
    が私にしてくれる好意が嬉しいので、感謝の気
    持を込めて両手で頂いた。

    賞状などを貰う時は両手で受け取り頭を下げて
    感謝の意志を表示します。重たくない物、小さ
    な物でも両手で受け取る事があり、この時も感
    謝の気持ちが込められています。
    放哉は食事に困っている時に頂いた、そして皆
    様の好意が嬉しくて感謝の気持ちを込めて受け
    取ったのである。

 注・・両手で受ける=お布施を頂いて感謝の気持ちで
     受ける。

作者・・尾崎放哉=おざきほうさい。1885~1926。東大
    法学部卒。東洋生命の重役を勤める生活を捨て
    無一物の境遇に入る。以後妻とも別れ、諸所の
    寺で働く。肺結核を患い死亡。

出典・・現代句集(筑摩書房・現代日本文学大系)。



sakuramitih31 at 08:00│Comments(0)和歌・短歌・俳句 

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