日の暮れの 雨ふかくなりし 比叡寺 四方結界に 鐘を鳴らさぬ山陰の 岩もる清水 こほりいて をとせぬしもぞ  冬をつげける

2022年01月16日

筑波嶺の をてもこのもに 守部据え 母い守れども 魂ぞ合ひにける

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                  伊豆・恋人岬

筑波嶺の をてもこのもに 守部据え 母い守れども
魂ぞ合ひにける
                  東歌

(つくばねの おてもこのもに もりべすえ ははいもれ
 ども たまぞあいにける)

意味・・筑波山の向こう側にもこっち側にも番人を据えて
    山を守るように、母さんが見張っているけれど、
    なんのその、私たち二人の魂は通じあってしっか
    り結ばれているよ。

    娘の、母に抵抗している歌です。

 注・・をてもこのも=彼面此面。あちらの面とこちら
     の面。
    守部=守る人、山の番人。
    い=動詞の上について強調する語。

出典・・万葉集・3393。



sakuramitih31 at 08:00│Comments(0)和歌・短歌・俳句 

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日の暮れの 雨ふかくなりし 比叡寺 四方結界に 鐘を鳴らさぬ山陰の 岩もる清水 こほりいて をとせぬしもぞ  冬をつげける